歯石除去処置(スケーリング)様子をご説明します。
この子は数年前にも同じ処置をしていますが、黄色い歯石がしっかりと沈着しています。
しっかりとした処置には麻酔が必要となりますが、事前に検査をすることで安心して処置が受けられるようにしています。
歯石除去後、研磨を行うことで微細な歯石を除去し、歯の表面がツルツルになるため、歯石の再沈着を遅らせることができます。
歯垢は3日で歯石になり始めるため、これから歯磨きが少しでもできれば再沈着はさらに遅らせることができます。
歯磨きの仕方についてもご相談ください。これをきっかけに習慣にできるよう頑張りましょう。
気になるデータ
犬では2歳までに80%が歯周疾患にかかってしまい、特に小型犬でリスクが高いという報告があります。
歯石は細菌の塊であるため、放置すると歯茎や歯を支える骨が侵されて抜歯が必要となります。中には膿がたまって腫れたり、心臓や肺、腎臓に細菌感染が広がって重症化することもあります。
別の報告では1年に1回スケーリングをしている犬は、していない犬と比べて死亡リスクが約20%低下することが明らかになっています。