避妊手術・去勢手術

避妊・去勢手術をお考えの飼い主様へ

家族の健康のために

近年、避妊手術や去勢手術を受ける犬や猫が多くなってきていますが、受けさせるか迷っているという相談も多くいただきます。そこでここでは避妊手術・去勢手術のメリット・デメリットと当院での手術方法をご紹介します。


【メリット】

<発情時のストレス軽減>
・発情時には異性の動物が気になってしまうため動物にはストレスがかかります。中にはご飯を食べなくなってしまう子もいます。
・猫では発情時に特有の鳴き声を発し、早朝から飼い主様やご近所の方が寝られないくらい鳴くことがあります。
・雌犬では発情時の出血により汚れてしまうだけではなく、発情が終わっても1-2か月は(偽妊娠期間)妊娠の有無にかかわらず乳腺がはって乳腺炎になる子もいます。

<生殖器系の疾患の予防>
・ホルモンの影響をうける以下の疾患をなくしたり、発生率を下げる効果があります。
・雌では卵巣腫瘍、子宮蓄膿症、乳腺腫瘍
・雄では精巣腫瘍、前立腺疾患、肛門周囲腺腫

<望まない繁殖の防止>
・多頭飼いの場合や発情期の雌を他の動物のいるところに連れていくときには注意が必要です。

<マーキングや性格の変化>
・個体差や手術時の年齢により効果に違いがありますが、マーキングが減少したり、性格が穏やかになったりすることがあります。


【デメリット】

<子供を生むことができなくなる>

<太りやすくなる>
・代謝が変化するため注意が必要ですが、フードの変更などの対策により対処は可能です。

<全身麻酔が必要>
・手術の前に血液やレントゲンの検査を行い、麻酔が安全にかけられるかの評価を行います。


【手術の時期】

・犬や猫は生後6か月くらいで性成熟し、雌では早ければ初回の発情を迎え、また雄ではマーキング行動を覚え始めます。
・雌犬においては避妊手術をしていない犬の4頭に1頭(25%)が乳腺腫瘍を発症しますが、初回発情が来る前に避妊手術を行うことで、乳腺腫瘍の発生を200頭に1頭(0.5%)まで低くすることができます。
以上のことから当院では生後6か月くらいを目安に避妊手術・去勢手術をお勧めしています。


【手術方法】

<避妊手術>
・当院では卵巣と子宮の病気を両方予防する観点から、卵巣と子宮を同時に摘出する卵巣・子宮全摘出術を行っています。おなかの中で溶ける糸を用いるため、約半年後には生体内に糸は残りません。
・手術スケジュール(1泊2日)
午前中にお預かり→12時以降で手術→病院で1泊入院→2日目退院→7日程度で抜糸

<去勢手術>
・陰嚢前方の皮膚を1か所最小限(小型犬や猫で1cm程度)切開し、左右の精巣を摘出します。ただし
精巣が陰嚢内に降りてこない停留精巣の場合は切開部を変更し、1泊2日となることがあります。
・手術スケジュール(日帰り)
午前中にお預かり→12時以降で手術→夕方退院→7日程度で抜糸(犬のみ)

*避妊手術・去勢手術ともに術前に血液検査とレントゲン検査を実施し、安心して全身麻酔がかけられるかを判断します。

【手術後の生活について】

手術後に自宅に帰ってから抜糸までの約1週間の過ごし方についても多くの質問をいただきます。
当院では術後もできるだけいつも通りの生活ができるように縫合の仕方を工夫していますので、手術後にお返しするときにお願いすることは大きく3つだけです。

・傷口をできるだけ濡らさないようにすること(散歩はいつも通り行けますが地面の濡れている日に長時間の散歩はやめ、全身のシャンプーもしない)
・傷口を必要以上に舐めてしまい、赤く腫れてジュクジュクしてしまう場合には病院に相談をしてもらうこと
・抗生剤の内服を飲ませること(飲ませ方についてはご説明します)

エリザベスカラーや術後服を着せることが必須だと思われている方が多いようですが、当院で実際に必要になる子はとても稀で、必要になった子にのみお勧めしています。少し舐めてしまうことはあっても傷口の治りに影響が出ることはとても少なく、多くの場合少し舐めて気にしなくなってしまいます。

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